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「Z」の公理

Web デザイン…というかレイアウトの基本についてのお話。なぜかは聞くな(笑)。

オイラ、バブル崩壊後の食えない時期にはコピーライターなんかもやってたので、一応グラフィックレイアウトの世界にも首を突っ込んでます。特に何かを学んだというワケじゃないですが。
んで、Web デザインの世界がこれまた広告レイアウトの世界とは違う原理で組み立てられてるんですが、ハッキリ言って使いづらいんですよ。役に立つ…というか明快なデザイン原理に乗っ取った解説本にも出会ったためしがありません。
なので、とりあえず紙の世界のデザイン原理で Web サイトのデザインをこなしています。

紙面デザインの原理は簡単。
横書きの文章では人間の目は「Z」の字で流れる。
全てはここから端を発します。仮にこれを「Zの公理」と名付けると、ここからいろいろ定理を導く事ができまして、

定理1:人が最初に目を向けるのは紙面の左上隅である。かつ、読者が最初に目にするもので「紙面の概要が一瞬にしてわかる」ようにし、レイアウトは読者の思考を妨げないように配慮するべきである。

定理2:従って、左上隅にはロゴマークや重要なキャッチコピー(一瞬で読めなければならないので、10文字以内)を置く事を最初に考えるべきである。

定理3:レイアウトはストーリーであり、エンターテインメントである。左上隅から始まる読者の視線をコントロールし、目線の流れを誘導し、また適度に大見出しや小見出しを散らせて、思考が停止しないよう刺激し続けなければならない。

定理4:それには、紙面全体を眺めた時の構成が読者に伝わらなければならない。「注意:最初にお読み下さい」なんてのは下の下である。なぜなら読者は紙面を読んでいる時、「言葉」を見ていないのだから。レイアウトは言語以前の技術であり、人間へ心理的な誘導を行うものである。

定理5:そこで紙面を、いくつかの内容に分割し、整理する必要が出てくる。キャッチ・リード・本文・広告などの要素はここから生まれる。

定理6:上側のデザインは軽く(明るく+情報量を少なく+明快に)、下側のデザインは重く(細かい字や黒い画像やイラストを多く+情報量を多く+詳細に)すると落ち着きがよくなり、多くの場合、流し込む文面のストーリーを邪魔しない。当然、それを着くずしたり、無視したり、覆したりするテクニックも様々に使われるのだが。

定理7:ラインは読者の視線を誘導できる。だが、多くなると目は行き先を探して迷い始める。ラインは「ここぞ」という時に使うべきで、少ない方がいい。

定理8:画像も同様。特に人の顔は注意を引くアイテムなので、配置に注意する。

定理9:色の統一を図らなければならない。色(と色の組み合せ)には、それぞれに引きずっている文化がある。それを理解すれば、言語以前の情報を伝えて読者を誘導できる。例えば白と黒はピアノの鍵盤を思い出させるカラーリングだが、パトカーを連想させることもできる。紙面が何を伝えたいかを把握し、その背景にある文化を理解し、読者を誘導するためにそれをシンボル化して配置すべし。

定理10:だが現実には、左上隅に置かれる企業ロゴが色の基準色となってしまうので、あまり大胆なデザインは組めないのが本当のところだ。

その他1:フォントの堅い/柔らかい、キャッチコピーのオーバーさ/くだけ方、「白」(インクの乗っていない部分)の配置、読者に何らかの印象を与えるための要素(=道具)は大量にある。多くのいい紙面を見て、そこに気付いて活用すべし。

その他2:そういうレイアウト原理がなく、全てを目立たせたいがために、読者の目が視線難民になってしまうような造りになっているのが、いわゆる「チラシ」である。チラシにも様々なテクニックが使われているが、参考にはならない。短命な瞬間芸術だと思ってゴミ箱に捨てるべし。

その他3:そして、現在の Web サイトの大半はチラシである…。

以上、オイラが従っているレイアウト原理をテキトーに書いてみました。
具体的な Tips ってよりは、土台になる哲学的な部分ですね。何かのお役に立てれば幸いです。

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コメント

ふらっと寄ってみました。なぜかは聞かないで(笑)。

>Web デザイン
奥深いっすね!!
現場の意見なので、かなり参考になります。

取り急ぎお礼を。。

投稿: TAKA | 2007.02.13 14:11

どもでっす。
読んでもらえると確信していました。なぜかは(略

もうちょっと現場寄りの体験をお話しますと、とある健康食品でクマザサを使用したエキスの広告を作ったことがあります。
企画が出てから調査したところ、クマザサは昔から使われていた民間療法の薬なんですが、日本でしか使用されていないので漢方薬扱いではないんです(だから健康食品になっちゃうんですが)。
で、会社のナンバー1だった営業の方が「シンボルキャラクターはパンダで行こう」って言うんですね。消費者へのイメージ戦略としては完全にウソなんです。ちなみにクマザサのクマは、クマドリの隈の字(笑)。
でも売れました。可愛いパンダの家族のキャラ作って、薬屋に置くポップとか製作して。
人目を引く、っていうのは「一瞬」が勝負なんだな、っていうのをその時に感じましたね。ウソになってもいいから、一瞬で受け手を引きずり込む「武器」があれば、後はけっこうラクになりますね。
…っと、昔の長話でした~。ではまたっ。

投稿: エスねこ | 2007.02.13 23:56

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